ワイドビュー南紀で紀伊へ Part3

こんにちは!
前回から続くワイドビュー南紀の秘密、今回のテーマは「先頭車の概念を捨てた編成」です。

Part1でもご紹介した通り、普段は普通車自由席が1両、普通車指定席が2.5両、グリーン車指定席が0.5両の4両編成です。しかし、夏休みなどのレジャーシーズンに4両編成で走らせると、無論すぐに満席になってしまいます。

そんな混雑が予想される日には車両の増結が行われます。

イメージ 3
21000系(UL+UB)
例として、近鉄特急の場合は汎用特急の両数を増やし、アーバンライナーに至っては中間車2両をつないだ8両編成を運転することで対応しています。

そんな近鉄特急に対抗するJR東海特急・ワイドビュー南紀はどうでしょう?

この列車の場合は1両増結の5両編成での運転で、増結された車両は普通車自由席として扱われます。

写真を見る限り、やっぱりJR東海も間に押し込んだのか…と思いがちですが、この列車を反対側から見ると違いに気づくはずです。

なんと普段は先頭・お尻として走っているキハ85系200番台の顔に、増結車としてキハ85系0番台が連結されているではありませんか。基本的に増結車は紀伊勝浦側に来るようです。

このような編成は「顔がお尻にフィットしている」というイメージを想像させるためか、ときに「変態編成」と呼ばれることもあるとか… 

そのフィットしている連結部。キハ85系200番台は貫通車なので、貫通幌により4号車(右車両)と5号車(左車両)が通り抜けられるようになっています。

なぜこのような編成が出来上がるのか?

気動車は電気ではなくエンジンが動力源なので、少し動くだけでも大きなパワーを使ってしまいます。中間車を入れるとなると、先頭車を外して中間車を入れて… 手間とコストがかかり、電車はともかく気動車にとっては非効率ですね。

そのため、前につなげるだけの簡単な方法ということで気動車ではメジャーな増結方法だそうです。

他にも「分割して2方向に向かう列車に便利」「輸送現状にさっと対応できる」という理由もありますが、近鉄特急の短編成どうしの連結も同じような意味ですもんね笑

皆さんもワイドビュー南紀で夏の紀伊半島へ出かけてみてはどうでしょうか。とはいいつつ、僕は乗ったことも行ったこともありません笑

ワイドビュー南紀の“編成美なんて気にしないクオリティー”についてのご紹介でした。
ありがとうございました。