三重の小さな三セク・伊勢鉄道 Part3

こんにちは。
春が来たはずなのに冷たい風が吹いている鈴鹿市です。そもそも近所の公園に咲くはずの桜が一向に姿を見せないのですが、皆さんの地域では春の訪れを感じられていますか?

伊勢鉄道を知る・第3弾は単線・複線です。

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伊勢鉄道線内では「快速みえ」「普通列車」が各毎時1本、たまに「特急ワイドビュー南紀」が走ってくるというのは、前回お話した通りです。西日本で例えるならば、智頭急行と同じような立場でしょうか。あちらは「スーパーはくと」がJRに乗り入れる側でもありますが笑

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智頭急行線は全線にわたって単線だそうですね。しかし、こちら伊勢鉄道線は「一部」複線となっています。再度路線図を確認してみると、一部が二重線になっているのが分かるでしょうか。

複線:河原田~中瀬古
単線:中瀬古~津

という、「一部」複線なんですよ。

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1時間に1本走るか程度の線路に複線…という贅沢設計ですが、何せ一時期は特急街道やら貨物街道にしようとしていたのですから、今でもこうして残っている次第です。

その名残なのか、単線区間(中瀬古~津)では複線分の用地が確保されており、将来の電化に備えて架線柱用の用地やら基礎まで整備している始末。そんな事がこの先ありえるのでしょうか…

さらに線内に踏切は1ヶ所のみ(鈴鹿玉垣)というおまけ付き。総距離22.3kmのほとんどが高架という、悪く言えばもったいない路線なのです。

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単線区間を持つ路線での行き違い(列車のすれ違い)は、ほとんどが駅で行われます。上写真は鈴鹿駅ですが、増結された特急南紀に対応するため結構長いホームになっています。

伊勢鉄道線で列車の行き違いができる駅は

河原田~中瀬古(複線区間)
河芸

これらの制約の上、実際にはどう運行しているのか。

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こちら、ダイヤグラム制作アプリ「OuDia」にて作成した伊勢鉄道伊勢線の平日12:00~17:00、いわゆるデータイムから帰宅ラッシュにかけてのダイヤグラムです。

非常に読みにくく申し訳ないのですが、

普通列車玉垣鈴鹿サーキット稲生ですれ違う
・快速みえは鈴鹿、もしくは河原田~鈴鹿ですれ違う
・下り(四日市→津)普通列車は、中瀬古で上り(津→四日市)快速みえと行き違いを行う
・特急南紀6号は、河芸で下り普通列車と行き違いを行う

などなど、単線・複線を上手に使いこなしていることがよく分かります。直通先のJR東海関西本線紀勢本線、あわよくば名古屋口の他路線や新幹線との接続もあるため、三セクだろうが複線はもったいなくはなかったわけですね笑 

こうやって見ていくと、今まで「全く来ないから使い物にならん」などと思っていた伊勢鉄道も実は頑張っていることがよく分かりました。調べることって本当に大事です…

以上、伊勢鉄道の線路についてでした。
ありがとうございました。